大阪高校入試制度～内申編２～

前回の記事に引き続いて、大阪の高校入試制度について書いていきます。

終わりよければすべてよし……じゃない！？

中学も3年になると多くが受験を意識してそわそわしだします。

放課後に本屋で参考書をぱらぱらとめくったり、成績の良い友達が通ってる塾に興味が出てきたり、受験生なんだから少しは気を使えよ！とうるさい家族にどなったり。

それは入試のテストを見据えて、というのもありますが、3年生の場合、その成績が内申点として合否にかかわってくるため、定期テストが1，2年生の時より重い意味を持ちます。

3年になった時点で、もう戦いは始まっていたのです。

これまでは。

そう、これまでは内申というのは3年生の成績だけが加味されていましたが、今ではそうなっていません。

3・１あるいは３・１・１という神々しい比率によって、1年生や2年生の成績も内申にからんでくるようになりました。

29年度は経過措置として3年の成績:２年の成績=３：１で計算され、次の年からは3年：2年：1年＝３：１：１という計算になります。

これが意味するところは、つまり中学に入学したその瞬間から戦いの火ぶたは切って落とされているということです。

しばしば2年生は受験もないし学校にも慣れていて、中だるみの時期と呼ばれますが、中だるんでいる暇なんてないんです。

常にまじめにコツコツやってる人が得をするっていうことですね。

一発逆転できる……？

入試での内申点と試験の点数の評価比率が３：７～７：３の間の5段階で学校ごとに選べるようになりました。

おおむね上位の学校ほど試験：内申＝７：３であるようです。

７：３なら、例え内申が悪くても一発が逆転の目があるかもしれません。

この場合成績表の１（五段階絶対評価）を試験の点数に換算すると、4.3点になります。

成績表の数字の合計が１劣っていたらそうでない人にくらべて5点余計にとらないと挽回できないということです。

これくらいならなんとかなりそうですが、逆に３：７で内申重視の学校だったら、成績表の１の違いは点数で実に24点もの違いになります。

これはちょっとほとんど内申点で決まってしまいますね。

内申の平均が0.5点低いだけで、100点以上余計に取らないといけないのはちょっときびしいでしょう。

上で解説したとおり、内申には1，2年生の成績もかかわってくるので、特に中下位層の高校を狙う人にとっては、中学生活全体にわたっての成績が本当に重要になってくることがわかります。