油の行く末、学び続けること
- 尼子
- 2016年5月11日
- 読了時間: 2分
このタイミングでこのタイトルもどうかと思いますが……。
みなさんは油もの好きですか?
唐揚げ、海老フライ、とんかつ、マヨネーズetc……。
私は大好きです。油もの。大好物です(そのせいか最近お腹周りが気になります)。
さて、私たちが口から摂取した油、つまり「脂肪」ですが、体の中を口から腸へと下っていくにしたがって、吸収しやすいようにどんどんばらばらに分解されていきます。
いわゆる「消化」ですね。
じゃあこの「脂肪」は消化の過程で一体何に分解されるかご存知ですか?
「脂肪酸」と「グリセリン」と答えた方、惜しい!
実はこれ中学2年生で習うのですが、教科書に載っている正解は「脂肪酸」と「モノグリセリド」です。
「それはおかしい、私は確かにグリセリンと習った!」という方、そうなんです。全くその通り、私もそう習いました。
もともと脂肪というのは
+脂肪酸
グリセリン+脂肪酸 +脂肪酸
という風にグリセリンに脂肪酸が三つくっついた形をしています。ちなみにグリセリンといえばよく化粧水なんかに入っている保湿成分です。なんとあれは肌に油を塗っているようなものだったのです!(大嘘)それでこの脂肪が、すい臓からでるすい液に含まれる消化酵素リパーゼの作用で消化されると
グリセリン+脂肪酸、 脂肪酸、 脂肪酸
というように脂肪酸が二つ外れます。この「グリセリン+脂肪酸」のことをモノグリセリドと言います。
実は一昔前は脂肪酸が3つとも外れると考えられていました。そのため教科書には「脂肪はグリセリンと脂肪酸に分解される」とありましたが、近年どうも脂肪酸は2つまでしか外れないようだとわかってきて、「脂肪はモノグリセリドと脂肪酸に分解される」と改訂されたのです。
1192作ろう鎌倉幕府が、いつのまにか1185作ろう鎌倉幕府になったように、教科書に載っていることはあくまでその時点で正しいと思われることでしかありません。それらは研究者たちの日々の努力によってどんどん新しくなります。その成果を教科書が反映して新しくなっていくように、私たちも日々学びながら常に新しくなっていかなけらばなぁと思います。でないと新しい時代に新しいことを学んできた子どもたちにあっという間におきざりにされてしまうでしょう。
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